【2003.07.27・・・No.37 鰻丼・・・】

相変わらず、日曜出勤のBOSSである。今日はスタッフのtake@も6ppei@もお休み。彼らは一級建築士の試験である。彼らの合格の報はBOSSは全く期待していない、仕事がずぅ〜〜っとクソ忙しくて試験勉強どころではないのは・・・よ〜く承知している。BOSSのも多少の申し訳ないキモチもあったりする。でも、それは言い訳だ、オレだって大学卒業3年後に一級建築士受検〜合格した頃、オレだってクソ忙しかったのは・・今の彼らと変わらない。オレも若い頃の修行時代、毎晩夜11時に帰ってから受験勉強していたモンだ・・・・。昔からよく先輩に言われたモンだ「一級建築士免許は足の裏のゴハン粒だ、とらなきゃあキモチ悪い・・・」。確かにそう思う、一級建築士の資格をもっていることと建築の設計ができることとは別 、一級建築士の資格もっていたところで「ちゃんとした建築の設計できない人」の方が多い、と思う。でも設計稼業のこの世界、一級建築士もってなきゃあキモチ悪い。ウチのスタッフには「ちょっとでも早く一級建築士とれ!」と一応?ハッパかける。ウチの事務所のようにアトリエ的に牧歌的?な住宅設計がメインの事務所では、仕事で身に付く技術・知識も限られる、ような気がする。例えば、ちょっと法的に複雑な規模のビルや複合施設の設計なんかはウチの事務所では稀な仕事だ。でもこういった仕事がこなせなければ一人前の設計屋にはなれない。資格得るために、一級建築士の受験勉強するという意味は「日頃の仕事からは得られない建築技術の知識を受験勉強の過程で身に付ける=日頃の設計業務でも必要な知識を身に付けるための個人的な勉強」ということと、思っている。

〜閑話休題〜

事務所で一人仕事するときは・・・他の誰に気兼ねづることなく大好きなピンクフロイドの「The Dark Side Of The Moon」や「Wish You Were Here」「Atom Heart Mother 」等々、、、を一人浸って聞きながらの仕事。かれこれ30年来ピンクフロイドのファンである。さすがに’70年頃のピンクフロイドの事務所でガンガン聞くには若いスタッフの手前では、古くさ過ぎて気がひける・・・。

Pink Floyd/ATOM HEART MOTHER

Pink Floyd/THE DARK SIDE OF THE MOON

Pink Floyd/WISH YOU WERE HERE

世の中やっと梅雨が明けて、いよいよ夏本番。やかましい蝉も鳴きはじめた。そう言えば、ここ5年くらい前からこの名古屋では、アブラゼミがぐっと減った変わりに、極端にクマゼミが増えてきた。クマゼミはどちらかといえば南の方の蝉、やはり気候温暖化なのかぁ・・・と思う。ウチの子供たちが大人になる10年後の地球は一体どうなっているのかしら?と思わず不安になってしまう夏の日である。


昨夜の事務所の賄いは「鰻丼」である。このところテレビのグルメ番組でやたらと「名古屋の美味しい鰻屋」特集やっている。丁度鰻が食べたかったところに施主のKsさん(Ks-residence)から「浜名湖鰻の蒲焼き」お中元をいただいってしまった。「鰻」にうれしかったし、すでに二年前完成した御宅のクライアントさんから、ということで感謝感激雨アラレ、である。ふっくら・柔らかくおいしかったです。有り難うございました。


【2003.07.20・・・No.36 本家「好来」叉焼麺・・・】

平成元年にアーキスタジオとして独立した。最初の仕事がアーキスタジオの事務所がテナントとして入居させてもらっている218HOUSE。もうすぐ丸15周年。自分では学生時代がついこの間のように思っている、44歳のオッサンだ。30歳の頃の設計と比べれば、美的にも技術的にも進化し続け、同時に世の中の事象・現象が多少なりとも分析できるようになった、と思う。毎年毎年、毎日毎日、悩んで・励んで・喜んで・たまに悲しくて、設計の修練に励む日々。たかだか10年ちょっとの間で世の中の建築技術も随分と進化してきた。建築デザインの意義も十年前に比べれば随分と世の中に認知してもらえるようになった。十年前は、ミニマルスタイルの住宅・インテリアなんて一部の建築マニアの施主しか受け入れてもらえなかった。今で言うミニマムスタイルの建築は、もとを遡ればミース・ファン・デ・ローエ1920年台の近代建築まで遡る。構造技術に関しては、最近では「さりげない構造で大スパン・大スラブ」造るのが粋としたもんだ。十年以上前は、どうだと言わんばかりの「これ見よがしののアクロバット構造」が多かった、ように思う。昔は新築直後の家はホルマリン臭くてたまらんかったが、いまではゼロホルマリン建材が普及している。断熱性能のノウハウも飛躍的に進化してきている。十年前はペアガラスも随分と高かった。いまではペアガラスもアメリカの対日貿易赤字減らし外圧のおかげで普及価格となった。今ウチの事務所ではペアガラス仕様が標準設計。高断熱設計もこの温暖な midland areaでは一般的ではなかったのが、ウチの事務所でも「高気密・高断熱・24時間換気」をよく設計するようになった。



久々に本家「好来」の拉麺食いに行った(2003.01.31・・・拉麺・・・) 。やっぱ、天下一!好来のラーメン。店主の楓(かえで)翁も高齢だが、まだまだ元気な様子。あと10年は頑張って天下一品の拉麺食わせて欲しい、と願うばかり。このところ、好来には何回も足を運んだが、いつも休業で心配ではあった。かわりにお弟子さんの所謂好来系の別 のお店にいっていたんだが・・・やっぱ本家本元はちがう、美味しいわ!店に掲げてある楓翁直筆のの店是が泣かせてくれる ・・・ 「此の世は苦の娑婆でなく 食う娑婆である 先ずは食べて極楽 」「避けられん生老病死お迎えくるまで現役味一筋で」・・・


【2003.07.18・・・No.35 鎌田のカレー ・・・】

学生時代、ゼミ室で皆でよく聞いていた曲「On Green Dolphin Street」。ジャズのスタンダードナンバー。大学の研究室でノミとトンカチ両手に法隆寺五重の塔の十分の一の構造模型をゼミ仲間造りながらよく聞いた。大学の4年の時の研究テーマは「日本木造古建築における構造と形態」というテーマ。日本の木造古建築が何故1000年も地震にも耐えて持ちこたえているか?を構造解析と工法、意匠の面 から解き明かそう、というテーマだった(先生は構造の大家、prof.川口衛)。いまから思っても面 白いテーマである。当時、二週間ぐらいかけて滋賀、京都奈良〜広島まで昔のお寺の塔建築を片っ端からみて歩いたこともあった。ゼミ室では日本建築史の資料ひも解きながら皆でよくジャズを聞いていた。その中の一曲がウイントンケリーやマイルスクインテットの「On Green Dolphin Street」。いまでもラジオでこの曲かかると、ノミとトンカチもって十分の一の法隆寺の木組み造っていた姿が思い浮かぶ。


「KELLY BLUE/Wynton Kelly」

ウイントンケリーのピアノソロは♪コン、コロロンロン・・♪って感じ。わたしゃあ、どちらかというとレッドガーランドやマッコイタイナーの方が好きだ。


「Miles1958/Miles Davis Quintet」
このアルバム は確か発掘物テークを集めた寄せ集め盤、どちらかというと 「♪On Green Dolphin Street♪」 しか聞く価値なし???と思っていマス。



「OUTWARD BOUND/Eric Dolphy」

以前のコラムで紹介したエリックドルフィ。かれもバスクラで「On Green Dolphin Street」演っている、なかなか変態チック?で聞き応えあり、オススメです。
今夜は(またまた・・・)クライアントのKaさんからいただいた「鎌田のカレー」。そう言えば、今日Kaさんのお宅Ka-Residenceはお引っ越し、この場でなんですが「お引っ越しおめでとうございます」。「鎌田のカレー」は松阪牛のステーキ屋さん「鎌田」のオリジナルカレーということ、さすがにステーキ屋さんらしくビーフ味にコクのあるカレーでとってもおいしくて、辛かった、、、。我が事務所のインド風チキンカレーとはちと違うテイスト、所謂フォンドボーベースの「欧風カレー」である。




【2003.07.12・・・No.34 鯵 ・・・】

非常に私的な好み・・・私は「ボブマーレーとジミークリフ以外のレゲエ」はキライだ。特に日本人がそれっぽく演ったヤツや、ラップ調のヤツがキライだ。また最近ラジオでよくかかるが、ボビーコードウェルやスティービーワンダーの名曲をダサイアレンジしたレゲエカバー、これを聞くと気分わるくなってしまう。レゲエならレゲエらしく、ちゃーんとボブマーレーやジミークリフのように、レゲエ独特のリズムの独創性やエモーショナルさをだしたオリジナル曲やって欲しいもんだ。

そう言えば、最近ポップスの新しい曲でイイのが聞こえてこないなぁ〜と嘆きながら仕事する日々、仕事しながらラジオに合わせて口ずさむのは、相も変わらず'60sや'70sのポップス・・・ビーチボーイズの「Don't worry baby」やシカゴの「Hard to say i'm sorry」・・・etc.ビーチボーイズの曲は結構好きだ。「I Get Aroud」や「Surfer Girl」なんかのメロディラインとファルセットボイスのコーラスが好きだ。'60sのポップスは分かり易いメロディーと歌詞が心地よい、'70sはロックの名曲だぜぃ!、'80sのポップスは完成されたアレンジとメロディライン・・・はてさて'90sは?、ラップとテクノとヒップホップ、コンピューター打ち込み録音、インディーズのシロート音楽流行り等々、おかげで単調なリズムとメロディ・歌詞が退屈極まりない、のが'90sのポップスと思っている、のはオッサンでしょうか?


今日のちゃんこ番は6ppei@、八百屋で新鮮らしい?小鯵をみつくろってきた。全部で30匹近く、2パックで200円だった?らしい。まぁ美味そうな鯵である。それにしてもアーキスタジオの食費は一体いくらでしょう・・・?料理指導は、ウルサイBOSS。小鯵は生姜醤油+酒にさっと浸け片栗粉をまぶして唐揚げにする。唐揚げに五目野菜の中華風あんかけををからめる。小鯵はもちろんアタマからバリバリと丸食いだ。結構美味かった、評点はA(-)ってところで合格◎。しかし、付け合わせはな〜んの変哲もない冷や奴とみそ汁(←芸がない!)。


【2003.07.01・・・No.33 油淋鶏 ・・・】

今年に入ってから始めたこのColumn、今日で半年折り返しターン、これでかれこれ第33話目になる。我ながらよく書いたモンだ、と思う。一月の頃は「適当に〜」ってなもんで、軽く書いていたが、3月ごろからは話題も筆もおも〜くなってきている・・・それと一話一話がやたら長い。きばり過ぎだ。

そう言えばまた、大阪のカレから「かんそうぶん」いただいていた。カレも元気に大阪でやっているらしい・・・。

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    お久しぶりです。
    だーいぶ前ですが片岡さんの建築デザインが3から4年周期で変わっているような文章を読みまして、なるほどパーマネントさが売り(ほんとかな?)の弊社なんかもっと変わってますが、それはそれでよい事なんだ!などと考える今日この頃であります。 真っ白革のコルビュジエのソファなんてつい4年ほど前からですもん。

    売れっ子デザイナー ピエロ・リッソーニのデザインも少しずつ変わってますね。約8年前にカッシーナから商品を出した頃に比べますと明らかに色使いが激しくなってきてます。これも世界の流行なんでしょうが(オリエンタルブームってやつですかね)、セクシーとかラブ!?みたいな雰囲気が強くて、人間らしさを強く感じております。彼はグラフィックやプロダクトのデザインもしており家具のレイアウトもほんとにじょーずです。 私がおります大阪店のデザインも彼が手がけております。データを添付しておきますのでまだ見て頂いていないようでしたらご確認ください。今後の益々のご活躍のヒントに少しでもなればなんて思ったりしてます。 ではまたよろしくお願いします。

    追伸:所員のお二人さんへ・・先日のメールで「アーキスタジオご自慢のまかない」が予算減額になってないか心配です。いいもの食わしてもらってくださいね。

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今夜は久々に「油淋鶏 +五目野菜の中華スープ」。ちゃんこ番はBOSS。まぁBOSSの鳥唐つくりも考えてみれば学生時代から、かれこれ唐揚げキャリア苦節26年だ。失敗するわけがない、ってところで自己採点85点。うちのスタッフtake@が24歳、6ppei@が25歳、おれは彼らがこの世に存在以前の太古から唐揚げ造っているわけだ。人生の半分以上は唐揚げ揚げているわけだ・・・・


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