【2004.10.31・・・No.70 好来系らーめん・・・】


  ただ今計画中の「Sk-Clinic」、岐阜の耳鼻咽喉科の診療所である。 今回の「Sk-Clinic」、患者さん側のアメニティを考え、患者さんの動線・視点を大切にして設計したい、と思う。待合室は天井も高く、中庭空間と一体になった明るく開放的な空間にしたい。待合室ばかりでなく、患者さんの動線各所で中庭の木々や青空が眺められ、病んだ患者さんの気持ちをホッとできるような院内空間にできればなぁ、と思っている。道ゆく人々からは、院内の雰囲気がわかるようにしたい(もちろん患者さんのプライバシーには配慮しつつ・・・)。患者さんの視点からみれば、道行き交う度に、院内で生き生きと働くスタッフの表情・雰囲気が分かって、いざというときに安心して来院できると思う。それも、地域に根ざした医院の大切な情報公開か、とも思う。

ただいま計画中のSk-Clinic

 困った時のラーメンねた・・・名古屋のラーメン通にしか分からないお話、恐縮次第。 ラーメン屋は相変わらず、あっちこっち行っている。名古屋のラーメン正当派(TVチャンピオンの有名チェーン店系や台湾ラーメンゲテも系のは除く)の系譜?は老舗の「好来系」と新進の「三吉系」に二分される。「好来系」は漢方薬膳、野菜ベースミックス系しょうゆ味と言われ、「三吉系」は魚系スープを利かせた無化調スープである。「好来系」の方はどちらかというと客層が中年層以上が中心で、「三吉系」はTVのグルメ番組でよく取材される関係か?若年層の客が中心のようである。わたしゃあ、「好来系」も「三吉系」もあっちこっち行ったが・・・やっぱ、断然「好来系」の方が好きである。本家「好来」は悲しい(i_i) かな、最近閉店してしまったようである。 それで最近は、本山にある「太陽」というお店や、昭和区の「好陽軒」にちょくちょく行っている。「好来系」のお店の中では平針運転免許試験場そばの「味楽」というお店が一番よかったように思う。でもやっぱ、本家「好来」とは何かが?違う。「好来系」のお店のご主人方は皆、本家「好来」で修行されているが・・・しかし、お弟子さん達のお店は季節や時間帯によってスープの味や濃さにばらつきがあるように思えるし、スープにもお弟子さんそれぞれの個性がでているが・・・なんと言っても本家のような「味わい深さ」が足りないように思う。そこへいくと本家「好来」の店主の楓(かえで)翁がつくっていた味は、季節・時間に関わらずいつも天下一品であった、さすがである。本家「好来」は一言でいって「味わい深い」し、何度食べても飽きがこない、いやこなかった。一「好来」ファンとしては本家「好来」の閉店は悲しい出来事である。


元祖「好来」

 



【2004.10.24・・・No.69 おむらいす・・・】


  この10月は、初旬にSr-residenceが完成、Kd-residenceの実施設計が進行中、進行中の計画物件が三件、現場は小牧のHtと中川区のNsも基礎工事が始まり、Hyが着工準備中、またまた現場格闘の日々が開始である。相も変わらず釈迦力になって仕事三昧、気が付けば十月も終わりになってしまった。 Sr-residenceはこれから造園工事の予定。もとからあった旧いお屋敷の庭を残し庭を囲い込むようにして設計されたコートハウス。造園工事が終わるのが楽しみである。Sr-residenceの写 真撮影は来春、サツキ・ツツジの花が咲く新緑の季節まで待とう、と思っている。白いラフな左官壁の外壁と、それに縁取られた新緑の庭が美しいことと想う。

Sr-residence
集落の木々に見え隠れするよう
建物高さをほぼ平屋に押さえた外観
Sr-residence
白い左官壁で塗り込まれた外壁は
水平ラインを強調したデザイン

 それにしても今年の台風の多いこと・・・。この建築業界、台風明けの日は最悪日としたもんだが・・・・お陰様、我がアーキスタジオには「雨漏りだ!」「風で壊れた!」の類の電話は一本もかかってこない、ホッとしている。先日も某ゼネコンの営業さんがウチにきて、「台風明けの日の午前中は、事務の女の子が嫌がって電話にでたがらん、のですよぉ・・・」ってボヤいていた。私にもその気持ちよ〜く分かる。
  思えば、30歳の時に独立して、始めの3年ぐらいまでの作品は、ぶっちゃけ・・・「雨漏り」したこともあった。そりゃあ、梅雨時や台風の大雨上がりの日にゃあ、電話鳴れば「びくっ」としていたもんだ。その当時、雨漏り対策で駆けずり廻り、急勾配の屋根登ってジェット噴水機で水ぶっかけたりったり、屋根裏に潜り込んだり・・・雨漏りの原因究明に必死になった。自分の設計が不十分じゃなかったか?現場のチェックが足りなかったか?そりゃあ不安でたまらなかった。施主からのクレームに鈍感な工務店もあって、工務店の社長室に怒鳴り込んだこともあったし、雨漏りの原因究明の現地で、無責任な受け答えの板金屋とケンカもした。今から思えば、独立して3年目ぐらいまでのクライアントさんには、随分とご迷惑お掛けした・・・当時、「クレーム対策」に 走り回り、自分の設計に対して「 設計が不十分じゃなかったか?現場のチェックがたりなかったか?」ということを徹底して検証・勉強させていただいた、とつくづく思う。当時必死になって「雨漏り」の原因研究?したおかげで「絶対雨漏りさせないディテール設計法」も編み出したし、現場での「雨漏り対策チェックポイント」の監理も徹底してできるようにはなった。これもみんな、12〜13年前の「痛い経験」のお陰、クライアントさんの気持ち思えば、申し訳ない気持ちで一杯になるが、同時に大変な感謝の気持ち、当時のクライアントさん達には「足向けて寝れん」気分である。 今年のように台風が多い年、台風明けの翌日に事務所には 「雨漏りだ!」「風で壊れた!」の類の電話はなくとも、十数年前の痛かった経験を思い返したりしている日々である。


ただいま計画中のお得意?のコートハウススタイル


 事務所ではオムライスや親子丼もよくつくる。まぁ、冷蔵庫の残りモン整理するときの定番メニューである。先日家電量 販店で2000円でミキサー買ってきた。おかげで色々なポタージュスープ作れるようになって嬉しい。カボチャにニンジン、ポテトにコーン...etc.今日はポテトのポタージュである。オムライスのソースは作り置きのトマトソースにパルメザンチーズを加え、コクのあるトマトソースにしてシメジを合わせたものである。タマゴは生クリーム入り、でもお店のようにフワッとしたオムレツのようには作れない、悲しい・・・。


 

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