● Bill Evance・・・・
The Tokyo Concert/
Bill Evance('73)
Interplay/
Bill Evance('62)
Green Dorphin Street/
Bill Evance
with Philly Joe Jones ('59)
Portrait in Jazz /
Bill Evans Trio ('59)
高校生の頃、ジミヘンやらクラプトンやら、バディ・ガイやら・・・いささか、ブルージーなロック一辺倒にも飽きた頃、初めて買ったJazzは、お決まりのオスカー・ピーターソンにMJQだった。その次がBill Evanceときたもんだ。Jazzの入門コースそのまんまな、爽やか系のJazzがとても新鮮で、夏のクソ暑い中の大学受験勉強の励みにもなったものでした。その後、Bill Evanceは学生時代に随分と聞きまくりました。
初めて買った、Bill Evanceのレコードは「The Tokyo Concert('73)」'70年代はじめの頃の日本公演のライブ盤。いま聞いても高校時代に聞いて感じた「新鮮さ」が蘇ってくるような演奏です。トリオもメンバーは、ベースにエディ・ゴメス、ドラムスにマーティ・モレル。'70年代のエヴァンスはとてもリズミカルな演奏で、それに絡むエディ・ゴメスのベースラインとともに、自由奔放な演奏で、なかなか聞き応えあります。でも、後に大学生になってから聞き込んだ'50年代末〜’60年代にかけてのBill Evanceトリオの、名盤「Sunday At the Village Vangard」や「Walts For Debby」のスコット・ラファロのベースとのコンビネーションの方が、叙情的な演奏でグッドに思ったりしますが・・・。
学生時代、卒論研究で法隆寺五重の塔の1/10の木組み模型一生懸命造りながら、よく聞いたアルバムがBill Evanceの「Inter Ply('62)」っていうアルバム。いささか、Bill Evance Trioの演奏がコギレイ過ぎ、に思えた頃だった。こちらはジム・ホールのギターにフレディ・ハバードのトランペットでのクインテットよる演奏。アルバム一曲目、スタンダードナンバーの「あなたと夜と音楽と」がリズミカルに仕上がっていてGood、アップテンポな曲でもエヴァンスの繊細で叙情的なピアノは健在。若き日のフレディ・ハバードのキレのあるトランペットが美しい。ジム・ホールの透明感あふれるギター・プレーも非常に印象に残る演奏である。
Bill Evanceの「あなたと夜と音楽と」という曲は1959年のアルバム「Green Dorphin Street」でも演奏しています。こちらは、マイルスクインテットで一緒だったポール・チェンバース、フィリー・ジョー・ジョーンズらとのベース、ドラムスのトリオ演奏。ただ、録音状態が悪いアルバムで・・・いささか散漫な感じの演奏に思います。(しかし・・・アルバムのジャケットデザインは、素晴らしい出来栄え!まさにエヴァンスのピアノの如く叙情的なアルバムジャケット)。まぁ、このアルバムはエヴァンスマニアには、彼の歴史をナゾル意味はあったりしますが・・・マイルスクインテットを脱退したエヴァンスが、自分のスタイルを求めて試行錯誤していた時代なんだなぁ、と思います。このアルバムの後、天才ベーシスト、スコット・ラファロを迎えた黄金トリオの初レコーディング作「Portrait In Jazz」につながっていくのか、と思えばエヴァンスマニアにとっては興味深いアルバムでした。